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短い形容詞や副詞を使った比較の表現について解説しています。
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長い形容詞や副詞を使った比較の表現について解説しています。
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はじめに:最上級ってどんなときに使うの?

第1, 2回で解説した「比較級」は、2つのものを比べて「こっちのほうが〜」というときに使う表現でしたね。

じゃあ「グループの中で一番〇〇なもの」を言いたいときは?

そう、それが「最上級」です!
たとえば……
(例)家族で一番背が高いのは誰? → Who is the tallest in your family?


こんなふうに、グループの中で一番〇〇なものを言うときに、最上級を使います。
ルール①:短い形容詞には「-est」をつける
短い形容詞(1音節または2音節でyで終わるもの)には、語尾に「-est」をつけるだけで最上級が作れます。
原級(ふつうの形) | 最上級(いちばん〇〇) |
---|---|
tall(背が高い) | the tallest(いちばん背が高い) |
small(小さい) | the smallest(いちばん小さい) |
fast(速い) | the fastest(いちばん速い) |

最上級を使うときは、必ず “the” をつけるのを忘れずに!
ルール②:スペルの変化に注意!

形容詞によっては、「-est」をつけるときにスペルが少し変わることがあります。
よく出てくるパターンを覚えておきましょう。
① 語尾が「e」で終わる場合
large → the largest (大きい → いちばん大きい)

そのまま「-st」をつけるだけでOK!
「子音+短母音+子音」で終わる場合
- big → the biggest (大きい → いちばん大きい)
- hot → the hottest (暑い → いちばん暑い)

最後の子音を1つ重ねてから「-est」をつけます。
語尾が「y」で終わる場合
- happy → the happiest (うれしい → いちばんうれしい)
- funny → the funniest (おもしろい → いちばんおもしろい)

「y」を「i」に変えてから「-est」をつけます。

よく使われる形容詞や副詞は、この記事でチェックしてね!
【使い方①】肯定文
肯定文とは、いわゆる普通の文のことです。書いてある意味の通りの文のことを指します。
「〜がいちばん〇〇です」という文を作ることができます。
基本の語順とルール
いちばん基本の形です。
主語 + be動詞 + the+形容詞est/副詞est + 〜.

形容詞の比較級

まずは形容詞を使う場合の例文を見てみましょう。
- Ken is the tallest in his class. (ケンはクラスでいちばん背が高いです。)
- This dog is the smallest of the three. (この犬は3匹の中でいちばん小さいです。)
- My brother is the funniest in our family. (私の兄は家族の中でいちばんおもしろいです。)
副詞の比較級

次は副詞の場合です。
- He runs the fastest in the team. (彼はチームでいちばん速く走ります。)
- She came to school the earliest this morning. (彼女は今朝、いちばん早く学校に来ました。)
【使い方②】否定文
否定文とは、肯定文とは逆の意味、つまり内容を否定する文のことを指します。
「〜はいちばん〇〇ではありません」という文を作ることができます。
基本の語順とルール
「〜はいちばん〇〇ではありません」と言いたいときは、be動詞のあとに not を入れます。
主語 + be動詞 + not + the+形容詞est/副詞est + 〜.
形容詞の比較級

それでは、形容詞を使う場合の例文を見てみましょう。
- Ken is not the tallest in his class. (ケンはクラスでいちばん背が高いわけではありません。)
- This dog is not the smallest of the three. (この犬は3匹の中でいちばん小さいというわけではありません。)
- My brother is not the funniest in our family. (私の兄は家族でいちばんおもしろいというわけではありません。)

結局、「いちばん○○というわけではない」ってどういうこと…?

たとえば1. だったら…
「ケンはクラスの中で1番背が高いわけではなく、背の順で2番目以降に並んでいるよ」っていうイメージです。
副詞の比較級

次は副詞の場合です。
- He does not run the fastest in the team. (彼はチームでいちばん速く走るわけではありません。)
- She didn’t come to school the earliest today. (彼女は今日、いちばん早く学校に来たわけではありません。)
【使い方③】疑問文
疑問文とは、相手に尋ねたり依頼したりするときに使う文のことです。
「~はいちばん〇〇ですか?」という文を作ることができます。
基本の語順とルール
be動詞または助動詞の疑問文の形にします。
be動詞(is, are)や助動詞(does, did)を文の先頭に出します。
be動詞 / 助動詞 + 主語 + the+形容詞est/副詞est + ~?
Yes / No.
形容詞の比較級

それでは、形容詞を使う場合の例文を見てみましょう。
- Is Ken the tallest in the class? (ケンはクラスでいちばん背が高いですか?)
- Is this the smallest box? (これはいちばん小さい箱ですか?)
- Is your brother the funniest in your family? (あなたのお兄さんは家族でいちばんおもしろいですか?)
副詞の比較級

次は副詞の場合です。
- Does he run the fastest in the team? (彼はチームでいちばん速く走りますか?)
- Did she come to school the earliest today? (彼女は今日、いちばん早く学校に来ましたか?)

副詞の最上級を使う疑問文では、一般動詞が使われていることが多いため、
助動詞(do, does, did など)を使って疑問文を作ります。
【使い方④】疑問詞を使った疑問文
疑問詞を使うと「だれが/どれが いちばん〇〇ですか?」という文を作ることができます。
基本の語順とルール
「どちらが〜?」とたずねるときは、be動詞の疑問文の形にします。
Who / Which + 動詞 + the+形容詞est/副詞est + 〜?
○○ + 動詞 + the+形容詞est/副詞est + 〜
形容詞の比較級

それでは、形容詞を使う場合の例文を見てみましょう。
- Who is the tallest in your class? (あなたのクラスでいちばん背が高いのは誰ですか?)
- Which dog is the smallest of the three? (3匹の中でいちばん小さい犬はどれですか?)
- Who is the funniest in your family? (あなたの家族でいちばんおもしろいのは誰ですか?)
副詞の比較級

次は副詞の場合です。
- Who runs the fastest in your team? (あなたのチームでいちばん速く走るのは誰ですか?)
- Who came to school the earliest today? (今日、いちばん早く学校に来たのは誰ですか?)
【使い方⑤】名詞を修飾する最上級
最上級を学び始めたばかりの生徒からよく出る質問です。

最上級は、「いちばん〇〇です」と文の最後につけるだけでなく、名詞の前に置いて修飾することもできます。
最上級で名詞を修飾するときも、必ず “the” をつけます。
最上級の形容詞は、名詞の前に置きます。
(例)This is the tallest boy in our class. (こちらはクラスでいちばん背が高い男の子です。)

このように、the+最上級の形容詞+名詞の形で「いちばん〇〇な~」を作れます。
- Ken is the tallest boy in the class. (ケンはクラスでいちばん背が高い男の子です。)
- This is the smallest bag of all. (これは全部の中でいちばん小さいかばんです。)
- It’s the funniest story in this book. (これはこの本でいちばんおもしろい話です。)
【使い方⑤】最上級といっしょによく使う「in」と「of」の違い

最上級を使うとき、よく出てくるのがこの2つ:in と of

どちらも「〜の中で」という意味ですが、使い分けのルールがあります。
基本ルール
前置詞 | 使うとき | 例 |
---|---|---|
in | 場所や集団・グループの中で | in the class(クラスで) |
of | 数・モノの集まり(具体的な数や範囲)の中で | of the three(3つの中で) |
in の使い方(場所・集団)

「クラスの中で」「この町で」「世界で」など、場所やグループに属するものの中で一番〇〇なときに使います。
- He is the tallest in the class. (彼はクラスでいちばん背が高いです。
- This is the most popular song in Japan. (これは日本でいちばん人気のある歌です。)
- She is the best player in our team. (彼女は私たちのチームでいちばんの選手です。)
of の使い方(数・範囲)

「3人の中で」「全部の中で」など、具体的な数やモノの集まりの中で比べるときに使います。
- He is the tallest of the three. (彼は3人の中でいちばん背が高いです。)
- This is the best of all. (これは全部の中でいちばんいいです。)
- She is the smartest of the five students. (彼女は5人の生徒の中でいちばん頭がいいです。)
練習問題|穴埋め問題

英語の文の意味に注意して、正しい語句を選んでください。

このクイズができれば、この記事の文法はクリアだよ!
解くとき、否定文が出てきたら注意してね。
まとめ

今回の重要ポイントを振り返りましょう。
無料プリント|比較③ 「the 形容詞+est」

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