
この前、雑誌を読んでいたら「この夏のマストアイテム!」みたいな記事があったんだ!
この「マスト」ってもしかして…

そう!その”もしかして”!
私たちが耳にする「マスト」は、もともと英語の助動詞mustが由来になっています。

やっぱり!ニュアンス的に絶対とか必須っていう意味だと思うんだけど。
当たってる?

だいたいその理解でOKですが、今回は助動詞としての正しい使い方をしっかり解説していきます。
パターンプラクティスができる無料プリント(練習問題)が掲載されています。
ぜひ取り組んでみてくださいね!
助動詞 must とは?
助動詞mustには、「~しなければならない」という義務や命令を表す意味などを表す意味があります。
have to「~しなければならない」も似た意味をもっていますが、肯定文・否定文での使い方を読むと、その違いが見えてきます。
助動詞 must の肯定文
肯定文とは、いわゆる普通の文のことです。書いてある意味の通りの文のことを指します。
助動詞mustの肯定文では、大きく分けて以下3つの意味をもつ文を作ることができます。

3つとも大切な意味ですが、中学英語では、まずは一番上の義務・命令を表す「~しなければならない」をしっかり覚えておきましょう。
基本の語順とルール
助動詞mustの後ろにくるのは動詞の原形です。
have toとは違い、表せる時制は現在形のみです。

- I must finish my homework by six. (6時までに宿題を終わらせなければなりません。)
- You must talk to your parents about your score on the test tonight. (あなたは今夜、ご両親にテストの点数について話さなければなりません。)
- He must go to the election to vote. (彼は投票するために選挙に行かなければなりません。)
- We must reduce food loss. (私たちは食品ロスを減らさなければなりません。)

たとえば1. の場合は、「自分の責任として終わらせなければいけない宿題があるから」というように、義務について語る時の発言でしょう。

なるほど~。
2. の場合は、学校の先生が「ちゃんと報告しましょうね」っていう感覚で生徒に指示(命令)を出す時のセリフだね。
- I must pass the exam! (ぼくは試験に合格したに違いない!)
- She must be Yuto’s sister. (彼女はゆうとのお姉さんに違いないです。)
- They must win the Olympic gold medal in soccer. (彼女たちはオリンピックのサッカーで金メダルをとるに違いありません。)
このように、話し手の強い確信「~に違いない」「絶対そうに違いない」を表すことができます。
- You must get his new novel because I know you’re a big fan of him. (あなたが彼の大ファンだと知っているので、彼の新しい小説をぜひ手に入れてください。)
- Aiko must become a doctor because she is so smart and kind to other people. (あいこはとても賢くて他人に優しいので、お医者さんになるべきです。)
- We must climb Mt. Fuji tonight because it will be sunny tomorrow morning and we can see beautiful sunrise. (明日の朝は晴れて美しい日の出が見られるだろうから、今夜、富士山に登らなければならない。)

助動詞mustは「~しなくちゃ」「~すべきだ」と強くおすすめする表現にもなるんですね。
少し長くなってしまいましたが、because以下に「~しなくちゃいけない」と強くおすすめする理由を書いてみました。

あ! カタカナ英語で見る意味って、まさにこれかも!
この前、友達が「○○カフェに行ったらスペシャルいちごパフェはマストだわ~」って言ってたんだ。

そうですね。
日本人の私たちも、知らないうちに「(mustにはおすすめっていう意味もあるんだなぁ)」となんとなく理解していたのかもしれません。
次は否定文について学びましょう。
助動詞 must の否定文
否定文とは、肯定文とは逆の意味、つまり内容を否定する文のことを指します。
助動詞mustの否定文は、「~してはいけない」というように、禁止であることを伝える時に使えます。
基本の語順とルール
助動詞mustの後ろにnotをつけると「~してはいけない」の意味になります。

- You must not drive a car. You don’t have a car license. (車を運転してはいけません。車の免許を持っていないんだから。)
- We must not read comic books at school. (学校で漫画を読んではいけません。)

助動詞mustの場合、否定文の時だけ短縮形を用いることができます。
- You mustn’t lose your password. (パスワードを紛失してはいけません。)
- You mustn’t be mean to your younger siblings. (弟や妹に意地悪をしてはいけません。)
助動詞 must は書きかえできる!?
助動詞mustの否定文は、命令文Don’t~. に書きかえることができます。

次は疑問文について学びましょう。
助動詞 must の疑問文
疑問文とは、相手に尋ねたり依頼したりするときに使う文のことです。
助動詞mustの疑問文は、「~しなければならないのですか?」と尋ねたい(確認したい)時に使います。
基本の語順とルール

助動詞mustの疑問文の場合、mustを主語の前に置きましょう。
最後に?(クエスチョン)の符号を忘れずにつけましょう。
答えるときはYesまたはNoで答えますが、後ろに続く主語とmust(must not)も忘れずに!
- Must I come home by seven? (7時までに家に帰らなければなりませんか?)
― Yes, you must. Dinner will start at seven-thirty. (はい、そうしてください。夕食は7時半から始まりますよ。) - Must we buy this dictionary? (この辞書を買うべき?)
― Yes, you must. It’s easy to understand English words if you use it. (ぜひ。使ってみると英語の単語も簡単に理解できます。)

- は、現在(~未来)の義務や命令を表す「~しなければならない」の疑問文だね。

2. は、何かを強くおすすめする「~しなくちゃいけない」の疑問文です。
相手に、(自分に対して)購入するのを勧められるかを尋ねています。
次は疑問詞を含む助動詞 must について学びましょう。
疑問詞を含む 助動詞 must
疑問詞を含む場合も、基本の語順やルールは変わりません。
基本の語順とルール

What time must we go to bed? (何時に寝なきゃいけないかな?)
― You must go to bed by nine. We must get up at four tomorrow morning because we will leave for Mouse Land early! (9時に寝てね。明日は早朝にマウスランドへ出発するから、4時に起きなきゃいけないよ。)
How long must I keep driving? (どれくらい運転し続けなければなりませんか?)
― You must keep driving for an hour more. After that, we can take a rest at a convenience store. (あと1時間ほど運転を続けてください。その後、コンビニで休憩できます。)
まとめ

今回の重要ポイントを振り返りましょう。
【練習問題】パターンプラクティスにチャレンジ!
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