
こんにちは。
当ブログの運営者のひらりんです。
私は2018年2月に、中学・高校の外国語科(英語)の教員免許(いずれも1種)を個人申請で取得しました。
今回は個人で教員免許を教育委員会に申請する方法―その中でも他教科免許の申請方法について、体験記をまとめたいと思います。
情報は2018年2月当時のものを中心に記載しております。
2024年現在の最新の情報を確認しながら再構成しております。
ご自身の都道府県の教育委員会が発信する情報も、併せてご確認ください。
英語の教員免許取得の経緯
私は元々、大学生の頃に中学社会(1種)と高校地歴(1種)の教員免許を取得していました。
「英語の免許も取りたい!」と思い、2017年4月末より、日本大学通信教育学部(以下、日大通信)の文学専攻(英文学)3年生に編入しました。
そこで、約7か月で必要単位数である28単位を追加で取りました。

そのあたりの経歴についてご興味がある方は、運営者情報をご覧ください。
そもそも個人申請とは?
日大通信の場合、「初めて教員免許を取得する」場合は、日大がまとめて東京都に申請してくれます。
これが免許法の「別表第一」にあたる申請方法です。

しかし私の場合、大学時代すでに他教科の中高教員免許を取得しておりました。
この場合は「すでに取得した免許を利用して他教科の免許を申請する」という「別表第四」にあたる方法で申請する必要があります。
日大通信では、別表第四による申請の場合は、自分(個人)で行う必要があります。
各都道府県の教育委員会のホームページに、個人申請に必要な書類一覧が載っています。
そちらもチェックしてみてください。
他教科免許の取得とは?
「個人申請とは?」でも書いた通り、私はすでに他教科の免許を取得済みでした。
今回新たに取得する他教科(英語)の免許に必要な単位の一部については、取得済みのもので賄うことができます。
利用できるのは「教職に関する科目」の単位です。
教育実習や介護体験の単位も含まれます。

そのため、私は「教科及び教科の指導法に関する科目」の28単位だけを追加取得すればよかったわけです。
ちなみに、当時の私が日大通信で受講した「教科及び教科の指導法に関する科目」は、以下の通りです。

2024年現在、科目名は多少変更されています。
気になる方は、日大通信の公式ホームページより「コース履修の手引き(PDF)」をご確認ください。
個人申請に必要な書類
「別表第四」で申請するために必要な書類は、どの都道府県でも同じだと思います。
必ず各都道府県の教育委員会のホームページをご確認ください!
書類の様式(書式)は、各都道府県によって異なる場合があります。
教育委員会の免許状申請に関するページにて、必要な書類の様式がダウンロードできるようになっています。
- 書類1申請書
教育委員会の指定の様式に、サインするだけの書類です。
- 書類2誓約書
刑罰を受けたことはありません等、そういったことを申告します。
- 書類3履歴書
小学校の入学から大学の卒業までの学歴や現在までの職歴を、細かく記入します。
- 書類4すでに取得済みの免許状の写し(コピー)
中学校は介護体験の証明として、先に取得した免許状のコピーが必要です。
- 書類5人物に関する証明書
「この人はこういう人です。教員の適性があります。」ということを、文書にまとめて提出します。詳しくはこちらで解説しています。
- 書類6身体に関する証明書
簡単な健康診断を受け、指定の様式に医師の所見・サインをもらいましょう。
(現役教員だったら校長先生に書いてもらえる場合もあるようです。
健康診断の結果と共に、校長先生や養護教諭の先生に相談してみましょう。) - 書類7学力に関する証明書
いわゆる成績表です。(SABCF評価のもの)
中高の免許取得の場合、大学母校、日大でそれぞれ2部ずつ必要です。
書類1~4は、自分で記入すればよいものです。
書類5~7は、外部機関にお願いしなければなりません。

「この時期までに取得したい!」という期限がある方は、
書類5~7は早めかつ計画的に準備を進めてくださいね。
人物に関する証明書って、どのように入手するの?
集めなければならない必要書類の中で、最も苦労したのが人物に関する証明書でした。
準備に時間を要します。
- Q誰に依頼して書いてもらえばいいの?
- A
現職の公立学校教員 → 職場の上司(学校長)
その他の学生・社会人 → 出身大学の教授

当時の私は民間企業に勤めていました。
そのため、出身大学の教授にお願いしました。
まず、日大通信の窓口に電話で相談しました
担当の方によれば、日大通信を卒業するのであれば日大で推薦書を発行できるとのことでした。
しかし、私は免許が取れたら退学する予定。
その旨を伝えると、母校で発行してもらった方が確実だというアドバイスをいただきました。
次に出身大学(卒業した母校)の証明書係に、電話で相談しました
まず、教育委員会指定の様式をFAXして内容を確認してもらいました。
(たぶんメールでもよかったような気が…)
確認後、対応してくれた職員さんから連絡をいただきました。

作成を頼めそうな心当たりのある先生はいますか?

卒業して何年も経っているし、正直あまり印象に残らない学生だったので…

…
自分でも言っていて悲しくなりましたが、見栄を張っても仕方ないので正直に言いました。
後日、在学中に教職関係のゼミでお世話になった教授に取り次いでいただき、なんとか面接にこぎつけました。
教授はとても良い方で、快くお引き受けいただくことができました。
教授からは、以下をA4用紙1枚くらいにまとめてくるよう宿題を出されました。
当日はそれを持って研究室を訪問しました。

ある程度、人物に関する証明書の様式に沿って準備しておくとよいのかなと思いました。
その方が教授も記入・サインしやすかったようです。
ちなみに…教育委員会の担当課に問い合わせたところ…
私が申請した地域では、私学の教員・講師も出身大学に問い合わせる必要があるようでした。(2018年当時)
非常に厳しいハードルですね。
落とし穴に気をつけて!注意点2つ
さて、申請書は以上の通りなのですが、ここで落とし穴が。
必要書類は2セット用意すべきだった
中高英語の2免許を申請するため、すべての書類を2部ずつ提出する必要があったのです。
一校種または一教科につき、書類1~7のセットが1セット必要だったということです。
申請する校種・教科数をきちんと確認してから、書類を準備した方がよいでしょう。
私の場合…
さすがに書類5(人物に関する証明書),書類6(身体に関する証明書)はコピーでも良いだろうと踏んでいましたが…。
再度教育委員会へ電話し確認したところ、コピーはダメと言われました。
すべて原本で提出!お役所ですからね!

追加で書類を取り寄せるのは大変なので、
何が何部必要なのか、しっかり確認してから行動しましょう。
心配な方は、事前に各都道府県の教育委員会に相談・確認しておくことをおすすめします。
必要書類は申請する免許状によって異なる
例えば、今回のような他教科の免許状申請の場合、実務に関する証明書は不要です。
この点も、必ず教育委員会のホームページ等で確認しましょう。
申請~取得にかかった期間
- 1月末必要書類の作成・取り寄せをスタート
- 2月初旬人物・身体・学力に関する証明書を取り寄せ完了
- 2月中旬教育委員会に郵送
- 3月中旬免許状が自宅に届く
私が住む都道府県では、およそ5~6週間で申請から取得までが完了しました。
申請時期や都道府県によっても、取得までにかかる期間は異なると思います。
申請は余裕をもって始めてください!

私は日大通信を年度末までに退学したかったので、慌てて申請しました。
(翌年度の学費を払いたくなかった)
確実に免許取得できてから退学した方が安心だという思いもありました。
かかった費用
だいたいですが、2018年当時申請にかかった費用は以下のとおりです。(2セット分)
※ 端数は四捨五入しております
※ 2018年当時の価格です
[書類1] 申請書 | コンビニコピー機 | 20円 |
[書類2] 誓約書 | コンビニコピー機 | 20円 |
[書類3] 履歴書 | コンビニコピー機 | 20円 |
[書類4] 免許状写し | コンビニコピー機 | 20円 |
[書類5] 人物に関する証明書 | 発行料@300円×2+送料他 | 1,200円 |
[書類6] 身体に関する証明書 | 検診代&発行料@1,620円 | 3,240円 |
[書類7] 学力に関する証明書 | 母校@300円×2と日大@300円×2+送料他 | 1,900円 |
免許状申請手数料 | 収入証紙@5,000円×2 | 10,000円 |
返信用封筒 | 簡易書留の切手を貼って同封 | 450円 |
書類送料 | 速達+簡易書留代 | 840円 |
合計 17,710円
【まとめ】やる気があればいつからでも免許は取れます!

いかがでしたか?
今回は他教科の免許を追加で取得した当時の体験をご紹介しました。
社会人学生の皆さん、これから教員免許を取得しようと思っている皆さん、
とってもナマケモノな私でもフルタイムで働きながら取れたので、きっと大丈夫です!
応援しています♪